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モーターについて

最適なモーターの選び方

モーターを選ぶには、まず構造の違いを理解しましょう。構造の違いにより、モーターの性能は大きく異なってきます。
ご使用の用途に合わせた、最適なモーター選びの目安として以下をご参照ください。

構造によるモーターの選定目安

  • DCモーター

    • 永久磁石界磁電動機

      界磁に永久磁石を使用するタイプです。制御も比較的簡単にでき、コストも巻線界磁のタイプに比べて安価なのが特徴です。
      昨今の技術進歩により高効率・中容量(1kw程度まで)まで製作可能となっています。

    • 永久磁石界磁電動機

      界磁に永久磁石を使用するタイプです。制御も比較的簡単にでき、コストも巻線界磁のタイプに比べて安価なのが特徴です。
      昨今の技術進歩により高効率・中容量(1kw程度まで)まで製作可能となっています。

      • a. 直巻電動機

        巻線界磁と電機子巻線への電力を、電源より直列に供給する構造です。起動トルクが大きいため、クレーンやウィンチ、電動台車によく使用されます。
        この構造の特徴は、負荷のかかり具合によって回転数に変動が生じるということ。無負荷時には高速で回転し、定格負荷時には低速で回転します。そのため、一定の動作を要求される用途には不向きです。

      • b. 分巻電動機

        界磁巻線と電機子巻線への電力を、電源より並列に供給する構造です。定回転特性に優れ、速度も制御しやすいことから、ACサーボ登場までは、広範囲で使用されてきました。近年のパワー半導体の登場による制御機器分野の発展により、徐々に使用数は減少しています。

      • c. 複巻電動機

        電機子巻線に加え、並列に電力供給を受ける界磁巻線と、直列に受ける界磁巻線の両方を備えたモーターです。起動トルクも相応に大きく、定回転特性も利用できるため、様々な用途に使用されています。コスト的には最も割高となります。

  • DCモーターシリンダー

    • 台形ネジタイプ

      台形ネジにより、回転動力を直線動力に変換して利用するシリンダーです。直動変換部とモーターとの間に減速機構を組み込んでいるため、コンパクトで高い推力が得られます。台形ネジによるセルフロックがかかるため、停止位置を保持できます。

    • ボールネジタイプ

      ボールネジにより、回転動力を直線動力に変換して利用するシリンダーです。台形ネジタイプと同様の構造ですが、変換効率がよいため、モーター出力を小さくすることが可能です。しかし、セルフロックがかからないので、停止位置を保持するにはブレーキを取り付けなければなりません。
      台形ネジより値段は上がりますが、高速、高精度、長寿命が要求される用途にはおすすめです。

モーターの種類と特徴

  • 直流モーターと交流モーター

    電気モーターには、乾電池に代表されるような直流電源を使用する直流モーターと、家庭のコンセント(100V)に代表されるような交流電源を使用する交流モーターがあります。これらのモーターは、その大きさや構造、制御方法などが異なるため、一概に特徴を比較することは困難です。
    直流モーターは、与える電圧に応じて回転数・出力を制御でき、しかも応答性がよく、扱いやすいのが特徴。そのため、小型機械やバッテリーを使用する機械の原動機として多く使われています。また、制御性に優れ、効率もよいため、最近までは鉄道用モーターとしても使用されてきました。
    しかし、交流モーターと比べると価格が高く、消耗部品であるブラシが必要なので、信頼性に問題があります。
    交流モーターは、価格が安く、大型化・大出力化が容易にできます。工作機械をはじめとする汎用モーターとして広く使用されています。

  • ステッピングモーター

    ステッピングモーターは、ステップモーターあるいはパルスモーターなどとも呼ばれています。
    回転角度が、デジタル入力によるパルスの数に比例するという特徴があります。この特徴からステッピングモーターは、高精度な運動を必要とする機械に使用されています。
    なお、応答速度は他のモーターと比べて遅く、パルスを発生させるための回路(ドライバ)が必要となります。

  • サーボモーター

    サーボ制御(サーボ機構)は、自動制御機構の一つです。制御対象の状態を測定し、基準値と比較して自動的に修正制御してくれます。
    サーボモーターとは、任意の回転角度に合わせる、この制御機構を持ったモーターです。ラジコン模型に使われているサーボモーターは、小さいケースに小型の直流モーターと、減速歯車機構・回転角度センサ(回転式可変抵抗)・サーボ制御のための電子回路が内蔵されています。扱いやすく、安価なのが特徴です。

モーター選定目安

それぞれのモーターの利点をまとめた早分かり表です。

直流モーター
(ブラシ付)
ステッピングモーター 交流モーター
(インダクションモーター)
長寿命
低速回転
高効率
低コスト
位置決め精度
静粛性
高トルク
小型

用途別

用途ごとに以下のような仕様となっています。

漁業船用 DC12/24V
農業機械用 DC12/24V
福祉機械用 AC100V
DC12V(水回りで使用する場合)
産業機械用 AC100V(DC90V)
AC220V
ホビー関連 DC12V以下
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